【勉強】【ジェンダー】印象に残ったセンター過去問 現代文/ 僕はかぐや姫
こんばんは。
七星です。
センター試験1日目が終わりましたね。
大雪による交通の乱れ、地理の「ムーミン問題」、前日の「ゲド戦記問題」等、、
今年も初日(前日)から毎年恒例のようにセンター関連のニュースがありますね。
特に、地理の「ムーミン問題」。
2017年のセンター試験でも、「妖怪ウォッチ」「PPAP」「君の名は。」など、当時流行したものが問題に関連していました。
受験生をリラックスさせようとしているのか、話題づくりなのか、、
こういった問題を出題する意図はよくわかりません(笑)
私が今までセンターの勉強をしていて一番印象に残っているのは、2006年の現代文小説です。
私は、センターの勉強のため、過去問を解いていてこの本をはじめて知りました。
小説はセンター国語の第二問。
その第二問の冒頭から、この小説に登場する女子高生の一人称が「僕」。
ネットでは当時「僕っ子百合小説」「僕っ子女子萌え!!」などと盛り上がったようです。
しかし、この小説結構深いのです。
こんな一説があります。
「女らしくするのが嫌だった。優等生らしくするのが嫌だった。人間らしくするのも嫌だった。そう感じたのはいつ頃だったろう。器用にこなしていた<らしさ>の全てが疎ましくなって、すべてを濾過するように<僕>になり、そうしたらひどく解放された気がした」(小説版p42-p43)
物語の舞台は女子高であり、その特殊な環境では「男は男らしく、女は女らしく」というジェンダー規範は薄く、彼女たちは自由にふるまうことができていました。
主人公、裕生と仲の良かった尚子も自分のことを「僕」と言っていました。
しかし、高校3年生になると尚子は一人称として「あたし」を使い始めます。
そして裕生も「僕」と名乗ることをやめました。
裕生が選んだ新しい一人称は「わたし」。
「わたし」は性別を特定しない一人称だと裕生は言います。
大人になるにつれて、女になる。かぐや姫になれない「僕」が「わたし」になっていくのですね。
私はこの、裕生が「わたし」と名乗るまでの一連の流れが特に印象に残りました。
当時はまだLGBTsやジェンダーに興味がなくてよく知らなかったけど、この作品はかなりのめりこんで読み、得点もよかったのを覚えています。
この本で私が読んだのはセンターに出題されていた一部のみでした。
これを機に一から読んでみようかと思います。